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龍神町龍神十三番地/船戸与一

年末年始のドタバタに加え、英語の勉強に力を入れていたため、読むのに一ヶ月以上かかる大失態。船戸作品を読んだのはこれで何冊目だか自分でもわからないくらい、かなりたくさん読んできた。厚手の文庫本はほぼ制覇したかな?

今回の物語の舞台は長崎の五島列島だが、町の名前とかは架空のもの。実際の地名や人名を使うとかなり迷惑なくらいバイオレンスなミステリーだ。

船戸作品を読んだ人だと大筋がつかめると思うので、遠慮せずネタバレを含む。


船戸作品の特徴まとめ

  1. 広大な土地や不毛な土地など、生きていくだけで精一杯の環境
  2. 銃器を中心とした血なまぐさいバイオレンス(自動小銃をよく見かける)
  3. 人物に変化が起きた場合には「喉がゴクゴク鳴って、脳髄がぷすぷすと泡立つ」という現象がおこる
  4. 最後には誰もいなくなる

船戸作品の特徴である「土地」と「銃器」が出てこないために、序盤から中盤にかけて、ごく一般的な警察推理ミステリーの様相を呈するが、終盤からラストは銃殺が当たり前のようになる。やっぱり船戸。
これまでの作品と違うのは、人間関係が複雑に入り組み、利害と感情と心理のもつれでドロドロになっていること。ここをきちんと抑えておかないと味気ないまま終わってしまう。読むスピードが落ちた要因はここにもあったかな?人物が入れ子にならないように、じっくり丁寧に丹念に深く読み込んだ。

次は何を読もうかな。スティーブン・ハンターのドンパチものが溜まっているので、それを片付けようか。