動機/横山秀夫

動機 (文春文庫)

動機 (文春文庫)

「『陰の季節』で衝撃のデビューを飾った著者の第二短編集」「このミステリーがすごい」「傑作ミステリーベスト10」って書いてあると、どうやって死体転がして、何が人間を殺人犯にするのか、ということが自然と頭をよぎった。
しかし、この本に描かれているのは人間の心にできる隙間と、その隙間をつく危うさ。
この本では警察官や裁判官も事件の主役になるが、描かれているのは警察官や裁判官も一人間に過ぎないこと。そして人間であるがゆえに心の隙間があり、そこにつけ込む別の人間の悪意があるということだ。
読み終わった後に胸元にもやっとした違和感を覚える。自分の心にも隙間があることを思い知らされたからだ。