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船戸与一の短編2冊

読書

最近、船戸与一さんの短編集を2冊読みました。
もっとも、ほかの長編作品とまとめ買いをしたので、読むまでは短編集と気づかなかったのですが…。



「新宿・夏の死」

新宿・夏の死 (文春文庫)

新宿・夏の死 (文春文庫)

船戸与一氏の作品の特徴は、外国の辺境の地(砂漠とか山岳とかジャングルとか)で誠治や民族問題で翻弄され、
自動小銃の銃弾飛び交うハードボイルド。
くらべてこの作品はかなり珍しく、日本、とりわけ新宿を舞台に、ニューハーフやホームレスなどを題材に人間の生き様と
その悲しさ、非業さを書き上げている。人間ならば誰であろうとその立場に立たされるのではという強烈なリアリティがあり、
そのことに鳥肌がぞっと立つ思いをした。



「銃撃の宴」

銃撃の宴 (徳間文庫)

銃撃の宴 (徳間文庫)

海外を舞台にそれぞれの日本人主人公が銃と殺しをめぐるトラブルや犯罪に関わる短編集。
タイトルからすると銃弾が飛び交うようなイメージがあるが、誰かが誰かを至近距離で殺す1対1の場面が多い。誰が善で誰が悪か、誰を信じるべきで誰を疑うべきか、とても考えさせられる話が続く。