核爆弾から放射能物質漏れ。

燃える地の果てに〈上〉 (文春文庫)

燃える地の果てに〈上〉 (文春文庫)

燃える地の果てに〈下〉 (文春文庫)

燃える地の果てに〈下〉 (文春文庫)

米軍の爆撃機が空中給油中に給油機と衝突、核爆弾4個を搭載したままスペイン沖で墜落。うち核爆弾1個が行方不明。

この史実を元にフィクションを織り交ぜたのが、この小説。
逢坂剛による、一連のスペインフラメンコものの1つ。今までこのスペインものを数々読んだけど、本作がいちばんミステリー要素がよくできていて、最後の着陸もお見事。


爆弾捜索作戦を秘密裏に行いたい米軍と、その情報を外部に垂れ流すソ連のスパイ。いったいこのスパイは誰なのか?というのが本筋。話は墜落事故が起こった1966年と、その30年後の現在である1996年の出来事とを行ったり来たりしながら進められる。
このスパイの正体は読んでて大方気づくと思うけど、ラストにその30年間でこんがらがった人間関係の伏線がするするとほどける爽快感が気持ちいい。でも、ラストの大団円はフラメンコギター作りのように微妙で繊細。自分もまだ誤解しているかもしれないし、正しく読めたかどうか自信がない。ラストだけ読み返してみようかな。