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フュージョンに日和ったソニー・ロリンズをあえて聴く

音楽 ジャズ

テナーサックス奏者ソニー・ロリンズの全盛期は1950年代後半。ソニー・ロリンズは著名なブルーノートレーベル、彼の主戦場となるPrestigeレーベルはもちろん、小洒落た楽曲の多いインパルスレーベルでも歴史に残る名盤を残しました。


しかし70年代に入ると、(おそらく)ロックの影響を受けたのか、これまでの予定調和でマンネリ感が生まれたジャズ界に、フュージョンという電気楽器を駆使した新しいタイプのジャズアプローチが生まれました。過去にアンプラグドで演奏していた名だたるミュージシャンもフュージションに転向していきます。ロリンズもご多分に漏れず、70年代以降、ソニー・ロリンズの作品にもフュージョン色が強くなって参りました。これはMilestoneレーベルに移籍した後、とても顕著になります。

Nucleus

Nucleus

Dancing in the Dark

Dancing in the Dark

フュージョンとはいえ”カリプソ”に影響を受けているソニー・ロリンズのリズム感やサウンドが感じ取られます。
でも私には、行き場を失ったロリンズがいろいろと手探りをしている最中に聞こえます。アルバムの売り上げも今ひとつですし、近刊雑誌でソニー・ロリンズの特集が取り上げられても、フュージョン期のソニー・ロリンズ作品はあまり取り上げられていない印象です。


同じMilestoneレーベルでありながら、この「Plus3」あたりから、ハードバップ時代のロリンズに戻りつつあります。

Plus 3

Plus 3

Plus 3

Plus 3

以降たびたびジャパンツアーを行い、オールドファンを満足させる内容になっています。
「これで最後」と言われ続けたジャパンツアーも4回ほど開催競れました。
この模様は「ロードショウズVol.2」という最新のライブ盤でも取り上げられています。
ロード・ショウズ VOL.2

ロード・ショウズ VOL.2

ストイックなまでの練習量がもたらした技術力、カリブの気候がもたらした天賦による即興的に思いつく明るく楽しいメロディーの豊富さ。ファンはこれを楽しみにホールに足を運びます。


フュージョン期のソニー・ロリンズのアルバムは再版も少なく、耳にする機会は多くありません。
しかし、現在のソニー・ロリンズの音楽性を語る上ではずすことのできない、ランドマーク的な作品群となっていることを主張して、話を終わりたいと思います。

ご清聴ありがとうございました。