ホレス・シルヴァーの死去にあたって。

ジャズピアニストのホレス・シルヴァー氏が亡くなったそうです。

HORACE SILVER (1928-2014) | News | Blue Note Records
Horace Silver Dies: Hard Bop Jazz Icon Dead at 85 | Billboard

亡くなったことはショックですが、報に触れて時間が経った後では、晩年の彼の現役プレイを聴いてたわけではないのでまだ冷静でいられます。もしもの話ですが、これでソニー・ロリンズロン・カーターが亡くなったときに自分がどういう精神状態になってしまうかを考えると、冷静でいなければと思います。



自分がジャズを好きになって最初にコレクションし始めたのがホレス・シルヴァーでした。そのへんのことを自分のサイトに10年前に書いてます。


BLOWIN' THE BLUES AWAY/HORACE SILVER

私がホレス・シルヴァーというピアニストを知るきっかけになった一枚。彼を「ピアニスト」という呼称だけで呼ぶのはふさわしくない。そう感じさせる一枚だ。
きっかけは、またしてもいきつけのジャズ喫茶でのことだ。今までに聴いたことのないファンキーな演奏、そして黒一色の筆でざっくりと描かれたピアニストのジャケットに興味を持った。早速マスターにレコードのジャケットを見せてもらって、帰りにCD店に寄りこの輸入盤を買った。買ったときには輸入盤しか店頭になく、しかも安かったので買ったのだが、これは名盤として有名で、日本盤も何度も再リリースされている。つい最近1500円で日本盤がリリースされ、さらに手に入れやすくなったのは嬉しい。


いろいろなジャンルの、それまでのピアニストらしいピアノみたいな音と違うものに出会ったショックみたいなものを、今でも引きずっています。同時期のジャズピアニストの中でもビル・エヴァンス、ウイントン・ケリー、レッド・ガーランドといったものも好きですが、それともまた違います。またクラシックの世界にもパーカッシヴな演奏をする人もいるのでしょうが、やはりこのピアノもそれとも話が違うように思います。あと失礼な話ですが、最近のジャズピアニストの中でも”○○音楽教室”でクラシックの手癖のようなタッチがついたものはあまり好きではありません。



ということで、出会ったきっかけの"Blowin' The Blues Away"です。

Blowin the Blues Away

Blowin the Blues Away



代表曲の"Song for My Father"。

Song for My Father

Song for My Father



ファンキーなブルースなんですよ。「黒く」て「青い」。人種差別ではなく、黒人のバックグラウンドがあったからこそ。白人のバックグラウンドだと出せない音だと思います。あと彼が生まれたルーツが強く影響しているのが、タイトル通り"Song for My Father"ということで感じ取れます。

1950年代から60年代のホレス・シルヴァーはほぼ全部集めて聴いてます。


90年代後半、晩年の彼はimpulse!レーベルからもリリースしています。これは時期的にほぼリアルタイムで追っかけられました。根幹が変わっていないのがうれしいです。

ザ・ハードバップ・グランドポップ

ザ・ハードバップ・グランドポップ

ブルースに処方箋

ブルースに処方箋

ジャズ・ハズ・ア・センス・オブ・ユーモア

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(おまけ)じゃあ、なぜ70年代から90年代のものを聴いていないのかというと…
先ほど挙げたビルボードの記事にも書かれていますが、70年代のホレス・シルヴァーはちょっと方向性が変わります。70年代以降のホレス・シルヴァーについて詳しくない理由の言い訳みたいな物になりますが…
Horace Silver Dies: Hard Bop Jazz Icon Dead at 85 | Billboard

In the 1970s, Silver explored spiritual issues, integrating singers, contemporary funk and subjects that turned off many fans of his earlier work; Silver remained on the label until it went on hiatus. Silver formed his own labels in the 1980s before returning to Columbia in 1993 and then recording for Universal's Impulse imprint.

70年代のフュージョンジャズの波にホレス・シルヴァーも飲まれました。スピリチュアルな要素やエレクトリックな要素が入ってきます。しかし、自分はあまりフュージョンの音楽そのものやその根底に流れているものにあまり興味がなく、むしろやや嫌悪感があるかもしれません。
自分のジャズ生活の中でこの時代を一切なかったことにしているので(自分は70年代から90年代のジャズ詳しくないんですすみません><)、同時にこの時期のホレス・シルヴァーもコレクションしてません。80年代以降ハードバップ回帰が起こってくれたことで自分は息しているようなもので、impulse!レーベル時代のホレス・シルヴァーが聴けるのも元の路線に(全部ではないですが)戻ってきてくれたからなのです。

以上、失礼いたしました。

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ブルーノート1500番台&4000番台 ホレス・シルヴァー・リーダー作コレクション

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